年度経営計画

平成29年度年度経営計画 [平成29年4月24日公表]

1.業務環境

  • (1)経済動向
    • わが国の景気は、一部に改善の遅れもみられるが、緩やかな回復基調が続いている。
      北海道地域の景気は、緩やかに回復している。 最終需要面の動きをみると、公共投資は緩やかに増加しているものの、輸出は減少し、設備投資は、高水準ながらも弱めの動きがみられる。個人消費は雇用・所得環境が着実に改善していることを背景に回復している。
      観光は、好調さを増している。住宅投資は緩やかに持ち直し、生産は、概ね横ばいとなっており、雇用・所得情勢をみると、労働需給は着実に改善しており、雇用者所得は回復している。
  • (2)中小企業を取り巻く環境
    • 景気全体としては緩やかに回復を続けているものの、人口減少や少子高齢化に起因する中長期的な需要の減少、人手・人材不足、事業承継の困難化など先行きの需要増加を見込めない中での経営環境には、依然として不透明感が拭いきれない。

2.業務運営方針

これらの業務環境を踏まえ、中小企業対策における社会的役割を自覚し、信用保証制度が、中小企業・小規模事業者の事業の発展を支えるものとなるよう、以下の内容を基本方針として取り組む。

当年度は、中期事業計画の最終年度として各部門の業務推進はもとより、次期中期事業計画は、今後の信用保証制度見直しに適切に対応すべく策定し、将来展望を見据えた業務運営に努める。

国および地方公共団体の施策に呼応し、経営安定関連(セーフティネット)保証、借換保証、創業関連保証等の各種政策保証の推進を図ることにより、中小企業・小規模事業者の多様なニーズに柔軟かつ的確に応え、金融の円滑化を図る。

金融機関と連携し、適切なリスク分担を図りながら、事業性を評価した適切な保証審査に努め、関係機関と連携し、地域の課題の把握に努め、地域経済の発展への貢献を果たす。

「北海道中小企業支援ネットワーク」の事務局として、参加機関の連携促進に努め、地域全体の経営改善・再生スキルの向上を図り、関係機関との連携によるモニタリングや「経営サポート会議」および専門家を活用した中小企業・小規模事業者への改善計画策定支援等を積極的に推進することにより経営支援・再生支援を中心とした再生支援の機能強化に努める。

そのために、主に次に掲げる項目を重点課題として取り組む。

3.重点課題

  • (1)政策保証の推進
    • 中小企業・小規模事業者の資金調達の円滑化・多様化を図るため、各種政策保証の推進はもとより、地方公共団体の制度保証等の推進に努める。
      各種政策保証の取り扱いについては、経営安定関連(セーフティネット)保証に対し適切に対応するほか、経営力強化保証、借換保証・条件変更改善型借換保証、流動資産担保融資保証、小口零細企業保証、創業関連保証・創業等関連保証、経営者保証ガイドライン対応保証、事業再生計画実施関連保証など中小企業・小規模事業者の多様な資金需要に的確に応えるため、金融機関とも連携のうえ積極的かつ弾力的に取り組む。
  • (2)利便性の向上
    • ①CRDおよび審査支援システムの活用により、審査の簡素化・効率化・迅速化に努め、中小企業・小規模事業者へのサービスの向上を図る。
    • ②金融機関との情報の共有化を推進するとともに、事前相談・照会に適切に対応する。
    • ③「北海道小規模企業振興条例」の施行とあわせて、平成28年度より実施している北海道の「中小企業総合振興資金」のうち「小規模企業貸付」に対する信用保証料率の割引については、1年間延長し、割引対象範囲拡大を継続する。
    • ④本店業務部に設けている夜間経営相談窓口および専用ダイヤルによる経営支援の充実を図る。
  • (3)関係機関との連携強化
    • 北海道、市町村、商工会議所、商工会、中小企業団体等との連携を密にし、中小企業・小規模事業者の実態や資金ニーズおよび地域の課題を把握することに努める。
  • (4)保証業務の充実
    • ①金融機関との連携強化
      金融機関との適切なリスク分担および相互理解のため、意見交換会や勉強会、一日研修等を実施する。
    • ②協調融資型保証制度の推進
      平成28年10月から実施している金融機関プロパーとの協調による当協会独自制度「スクラム3000」を推進し、金融機関との適切なリスク分担を図る。
    • ③保証利用企業者ニーズの把握
      多様なニーズを把握するため、企業者訪問等を実施する。
    • ④創業支援の充実
      ア.本・支店における相談窓口を充実し、創業前を含めた創業者の相談・支援体制を強化するとともに、保証支援を行った創業者に対しては金融機関と連携し、適宜モニタリングの実施により、フォローアップ支援を行う。
      イ.創業支援機関としての認知度の向上を図るため、セミナーを実施するとともに、情報誌やSNSを活用した創業支援に関する情報発信を行い、創業を促進する環境整備に努める。
    • ⑤海外展開支援の取り組み
      海外展開を目指す道内の中小企業・小規模事業者を後押しすべく、本店の「海外展開サポートデスク」の機能を強化し、関係機関と連携のうえ、相談体制の充実を図る。
  • (5)経営支援・事業再生の促進
    • ①中小企業診断士職員を関係機関の経営金融相談室に派遣するほか、本・支店における相談窓口を充実し、経営支援等の相談に適切なアドバイスを行う。
    • ②「北海道中小企業支援ネットワーク」の事務局として、定期的な会議の開催等により参加機関の連携促進に努め、地域全体の経営改善・再生スキルの向上を図る。
    • ③「経営サポート会議」の開催により、関係者が迅速に意見交換を行い、中小企業・小規模事業者の負担を軽減して、経営改善・事業再生の促進を図る。
    • ④専門家(税理士・公認会計士・中小企業診断士等)による診断・助言が必要な中小企業・小規模事業者には、必要とされる専門家を当協会が派遣し事業の維持、発展を図る。
    • ⑤「経営改善支援事業」による事業者訪問を実施し、外部専門家の派遣、経営診断および経営改善計画策定支援等を行うことで、中小企業・小規模事業者の経営改善に努める。
    • ⑥返済条件の緩和を繰り返すなど経営の安定に支障が生じている中小企業・小規模事業者に対しては金融機関と連携を図り、経営改善計画の進捗状況等をフォローのうえ、協会の保証制度の活用も検討し、正常化に向けた経営改善を促す。
    • ⑦事業承継の円滑化を図るべく、本店の「事業承継サポートデスク」の機能を強化し、金融機関および関係機関と連携のうえ、積極的に事業承継支援に取り組む。
    • ⑧事業再生の可能性がある中小企業・小規模事業者については、中小企業再生支援協議会等と連携し、積極的に再生支援に取り組む。
      また、再生支援を行った企業に対しては金融機関と連携し、モニタリングの実施によりフォローアップ支援等を行う。
  • (6)回収の早期着手および関係部署との連携による回収の促進
    • ①期中支援部署との連携により代位弁済予定情報を把握する。
      また、速やかに債務者の現況を把握し、新規求償権に対する適切かつ効果的な回収方針を決定のうえ早期に着手する。
    • ②一部求償権の回収を保証協会サービサーに委託し、回収の最大化を図る。

4.事業計画

平成29年度の主要計画数値は以下のとおりです。

項目 金額
保証承諾 3,240億円
保証債務残高 7,050億円
保証債務平均残高 7,260億円
代位弁済 96億円
回収 27億円